建物 ― 構造・劣化・修繕計画・災害
42分44秒この話の舞台
1月
到達目標と条件
目標1巡回で見る劣化のサインと、建物の構造・耐震の基礎を、条文と数字で言える。
| 構造 | 略称・特徴 | ポイント |
|---|---|---|
| 鉄筋コンクリート造 | RC造 | 中低層に多いが高層にも採用、乾燥収縮のひび |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造 | SRC造 | RC造より耐震性に優れる |
| コンクリート充填鋼管造 | CFT造 | 省力化工法で強度に優れる |
| 直交集成板工法 | CLT造 | 木質系、板を直交させ張り合わせる |
くわしく(5項目)
- 外壁の白華・チョーキング、屋上・外階段の防水、雨樋・基礎・鉄部は、月1回の巡回で確認する。
- 木造(在来・2×4)・S造・RC造・SRC造・CFT造・プレハブ・CLT、ラーメン構造と壁式構造を区別する。木造は腐朽・シロアリ・湿気に弱く、S造は錆と耐火被覆、RC造は重さと乾燥収縮のひびが弱点。
- 耐震基準の変遷は1971年(RC造柱のせん断設計法)→1981年(新耐震設計法)→2000年(木造の接合金物・耐力壁バランス・地盤調査)の3段階。メゾン井上(2002年築)は新耐震。
- 耐震診断の努力義務は2段階。①特定既存耐震不適格建築物(多数利用・一定規模)は14条、②その他の既存耐震不適格建築物(旧耐震一般)は16条。新耐震のメゾン井上はどちらにも該当しない。
- 制震はダンパー等で揺れを吸収、免震は基礎と建物の間の装置で地震力を伝わりにくくする。
目標2建築基準法の基礎(居室の採光・換気、避難、内装制限、8条・12条)と防犯設計指針を言える。
| 項目 | 基準 | 根拠 |
|---|---|---|
| 建築の定義 | 新築・増築・改築・移転 | 2条13号 |
| 採光 | 床面積の7分の1以上(緩和で10分の1) | 28条1項 |
| 換気 | 床面積の20分の1以上 | 28条2項 |
| 直通階段2つ | 居室床面積100㎡超(準耐火等は200㎡) | 施行令121条 |
| 界壁 | 小屋裏又は天井裏まで達する構造 | 30条 |
| 12条調査周期 | 特定建築物6か月〜3年・建築設備6か月〜1年 | 12条 |
| 共用玄関の照度 | 概ね50ルクス以上 | 防犯設計指針 |
くわしく(7項目)
- 「建築」とは新築・増築・改築・移転の4つ(2条13号)。共同住宅は特殊建築物に含まれる(2条2号)。
- 居室の採光は床面積の7分の1以上(要件を満たせば10分の1まで緩和)、換気は20分の1以上(28条)。
- 共同住宅は居室床面積合計100平方メートル(準耐火構造等は200平方メートル)超で直通階段2つ以上(施行令121条)。6階以上でも例外がある。
- 内装制限(35条の2)は建物の用途・規模で決まり、原状回復のための内装工事にも及ぶ。
- 共同住宅の界壁は、小屋裏または天井裏まで達する構造にする(30条)。
- 8条は所有者・管理者・占有者の維持保全の努力義務。12条の定期報告は特定行政庁が指定した特定建築物が対象(特定建築物の調査周期は6か月〜3年、建築設備は6か月〜1年の範囲で特定行政庁が定める)。
- 防犯設計指針では、玄関扉はピッキングが困難な錠、共用玄関・エレベーター・メールコーナーの照明は概ね50ルクス以上。
目標3劣化・漏水の原因調査、長期修繕計画、災害後の点検(応急危険度判定・被災度区分判定・り災証明)を言える。
| 制度 | 実施主体・依頼者 | 目的 |
|---|---|---|
| 応急危険度判定 | 判定士(地方公共団体の要請) | 人命最優先の緊急安全性判定 |
| 被災度区分判定 | 建築構造技術者(所有者の依頼) | 継続使用の可否・復旧の検討 |
| り災証明 | 市町村長が発行 | 被害程度の証明(保険金・税の減免等) |
くわしく(6項目)
- 屋上防水はメンブレン防水(アスファルト・シート・塗膜)とシーリング防水に大別される。
- 内部結露は、壁内部の空気の温度が露点温度を下回った時に発生する。換気と断熱で抑制する。
- 漏水原因調査は、上階か外部か、給水管か排水管かを切り分けてから進める。給水管の漏れは常に濡れ続け、排水管の漏れは水を使った時だけ濡れる。
- 外壁の全面打診等は概ね10年に一度。3年以内の改修が確実な場合等は免除される。
- 長期修繕計画は、資金の計画的な積立て、入居率・家賃水準の確保につながる(30年の計画表は目安)。
- 応急危険度判定は地方公共団体の要請、被災度区分判定は建物所有者の依頼。り災証明は市町村長が発行する。
覚える数字と条文
| 数字・条文 | 内容 |
|---|---|
| 建築基準法8条1項 | 建物の所有者・管理者・占有者は、敷地・構造・建築設備を常時適法な状態に維持するよう努めなければならない。 |
| 建築基準法12条1項 | 特定行政庁が指定した特定建築物は、定期に調査を行い、特定行政庁に報告しなければならない(調査者は一級建築士・二級建築士・建築物調査員資格者証保持者、報告者は原則所有者で管理者がいれば管理者)。調査周期の目安は特定建築物6か月〜3年、建築設備6か月〜1年(特定行政庁が定める)。 |
| 建築基準法2条2号 | 特殊建築物には学校・病院のほか共同住宅も含まれる。 |
| 建築基準法2条13号 | 「建築」とは建築物の新築・増築・改築・移転をいう。 |
| 建築基準法2条5号 | 主要構造部は壁・柱・床・はり・屋根・階段。間仕切壁・小ばり・屋外階段・ひさし等は含まれない。 |
| 建築基準法28条 | 居室の採光は床面積の7分の1以上(要件を満たせば10分の1まで緩和)、換気は20分の1以上。事務所・店舗には採光規定は適用されない。 |
| 建築基準法施行令121条 | 共同住宅は居室床面積合計100平方メートル(準耐火構造等は200平方メートル)超で直通階段2つ以上。6階以上でも面積等の要件を満たせば例外がある。 |
| 建築基準法126条の4 | 避難経路になる廊下・階段(外気開放部分を除く)には非常用照明の設置義務がある。 |
| 建築基準法35条の2 | 内装制限は建物の用途・規模で決まり、原状回復のための内装工事にも及ぶ。 |
| 建築基準法30条 | 共同住宅の界壁は、小屋裏又は天井裏まで達する構造にしなければならない。 |
| 耐震改修促進法14条 | 学校・病院など多数利用・一定規模の特定既存耐震不適格建築物の所有者に耐震診断・改修の努力義務。 |
| 耐震改修促進法16条 | 14条の対象以外の既存耐震不適格建築物(旧耐震の建物一般)の所有者にも耐震診断・改修の努力義務。既存耐震不適格建築物=現行の耐震関係規定に適合しない建築物。新耐震の建物はそもそも該当しない。 |
| 耐震基準の変遷は1971年(十勝沖地震を受けたRC造柱のせん断設計法の変更)→1981年(新耐震設計法)→2000年(木造の接合金物・耐力壁のバランス配置・地盤調査の強化)の3段階。メゾン井上は2002年築で新耐震。 | |
| 木造は軽く自由度が高いが腐朽・シロアリ・湿気に弱い。S造は軽量・工期短縮だが錆・耐火被覆が必要。RC造は耐火・遮音に優れるが重く乾燥収縮のひびが出やすい。 | |
| 防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針(国土交通省) | 玄関扉はピッキングが困難な錠、共用玄関・エレベーターかご内・共用メールコーナーの照明は概ね50ルクス以上。防犯カメラの設置は「望ましい」(任意)。 |
| 民法717条1項・2項(工作物責任、参考: 第8話) | 占有者が先に責任を負い、注意を尽くせば所有者が負う。竹木にも準用される。 |
| 外壁の定期調査 | 手の届く範囲の打診は概ね6か月〜3年に一度、全面打診は概ね10年に一度。3年以内の改修確実等の場合は全面打診の免除規定がある。無人航空機による赤外線調査も、一定の実施要領に従えば打診と同等以上の精度とされる。 |
| 内部結露は、壁内部の空気の温度がその水蒸気量に応じた露点温度を下回った時に発生する。 | |
| 漏水の見分け方 | 給水管の漏れは常に濡れ続け、排水管の漏れは水を使った時だけ濡れる。屋上・ルーフバルコニーの排水ドレンの詰まりも漏水原因になるため清掃が必要。 |
| 応急危険度判定は地方公共団体の要請で判定士が行い、「危険」赤・「要注意」黄・「調査済」緑のステッカーで表示する。 | |
| 被災度区分判定は、建物所有者の依頼で建築構造技術者が行い、継続使用の可否・補強方法などの復旧を検討する。 | |
| り災証明は市町村長が発行し、家屋の被害程度(全壊・半壊等)を証明する。保険金請求・税の減免等に使う。 | |
| 長期修繕計画は、資金の計画的な積立てや、入居率・家賃水準の確保につながる(費用は目安であり、経営に見込むべきもの)。 |
実務の流れ→ 横にスクロール
ひっかけ 19件
- 「新耐震基準の建物だから地震は絶対に大丈夫」という誤り(新耐震はあくまで最低限の基準)。
- 「木造の小規模アパートだから12条の報告とは無縁」という誤り(対象になるかは規模・特定行政庁の指定次第)。
- 「特殊建築物に共同住宅は含まれない」という誤り(共同住宅は特殊建築物に含まれる)。
- 「主要構造部に間柱・小ばり・屋外階段・ひさしも含まれる」という誤り(これらは主要構造部から除かれる)。
- 「採光規定は事務所や店舗にも適用される」という誤り(住宅・学校・病院等一定の建築物のみ対象)。
- 「共同住宅の6階以上は面積にかかわらず直通階段2つ以上」という誤り(面積等の要件を満たせば例外がある)。
- 「原状回復のための内装工事は内装制限の対象とならない」という誤り(建物の用途・規模で決まり、対象になり得る)。
- 「耐震診断・改修は共同住宅一般に義務付けられている」という誤り(14条・16条とも「既存耐震不適格建築物」が対象で、新耐震の建物はそもそも対象外)。
- 「小さいアパートだから耐震診断は関係ない」という誤り(決め手は規模ではなく新耐震かどうか。旧耐震の建物なら小規模でも16条の対象)。
- 「制震ダンパーは効果がない」「塔状建物の風揺れに制震は効果がない」という誤り(いずれも効果が期待できる)。
- 「所有者も注意を尽くせば工作物責任を免れる」という誤り(717条で免責されるのは占有者のみ、参考:第8話)。
- 「タイル張り外壁の全面打診の要否は接着剤張り工法かどうかで決まる」という誤り(3年以内の改修確実性等で決まる)。
- 「露点温度を上回ると壁内部で結露する」という誤り(露点温度を下回った時に結露する)。
- 「流し台の排水ホースが外れても下階への水漏れはほぼ無い」という誤り(十分に起こり得る)。
- 「長期修繕計画の費用は不確定だから経営に見込めない」という誤り(資金計画に見込むべきもの)。
- 「経済的には事後保全(壊れてから直す)が望ましい」という誤り(予防保全の方が望ましいことが多い)。
- 「応急危険度判定・被災度区分判定はどちらも地方公共団体の依頼」という誤り(被災度区分判定は所有者の依頼)。
- 「CFT造は強度が低く柱間隔・階高を大きく取れない」という誤り(実際は強度に優れ、大きく取りやすい)。
- 「共用メールコーナーの照度は概ね20ルクス」という誤り(防犯設計指針の目安は概ね50ルクス以上)。
到達目標(教科書)
目標1巡回で見る劣化のサインと、建物の構造・耐震の基礎を、条文と数字で言える。
| 構造 | 略称・特徴 | ポイント |
|---|---|---|
| 鉄筋コンクリート造 | RC造 | 中低層に多いが高層にも採用、乾燥収縮のひび |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造 | SRC造 | RC造より耐震性に優れる |
| コンクリート充填鋼管造 | CFT造 | 省力化工法で強度に優れる |
| 直交集成板工法 | CLT造 | 木質系、板を直交させ張り合わせる |
- 外壁の白華・チョーキング、屋上・外階段の防水、雨樋・基礎・鉄部は、月1回の巡回で確認する。
- 木造(在来・2×4)・S造・RC造・SRC造・CFT造・プレハブ・CLT、ラーメン構造と壁式構造を区別する。木造は腐朽・シロアリ・湿気に弱く、S造は錆と耐火被覆、RC造は重さと乾燥収縮のひびが弱点。
- 耐震基準の変遷は1971年(RC造柱のせん断設計法)→1981年(新耐震設計法)→2000年(木造の接合金物・耐力壁バランス・地盤調査)の3段階。メゾン井上(2002年築)は新耐震。
- 耐震診断の努力義務は2段階。①特定既存耐震不適格建築物(多数利用・一定規模)は14条、②その他の既存耐震不適格建築物(旧耐震一般)は16条。新耐震のメゾン井上はどちらにも該当しない。
- 制震はダンパー等で揺れを吸収、免震は基礎と建物の間の装置で地震力を伝わりにくくする。
目標2建築基準法の基礎(居室の採光・換気、避難、内装制限、8条・12条)と防犯設計指針を言える。
| 項目 | 基準 | 根拠 |
|---|---|---|
| 建築の定義 | 新築・増築・改築・移転 | 2条13号 |
| 採光 | 床面積の7分の1以上(緩和で10分の1) | 28条1項 |
| 換気 | 床面積の20分の1以上 | 28条2項 |
| 直通階段2つ | 居室床面積100㎡超(準耐火等は200㎡) | 施行令121条 |
| 界壁 | 小屋裏又は天井裏まで達する構造 | 30条 |
| 12条調査周期 | 特定建築物6か月〜3年・建築設備6か月〜1年 | 12条 |
| 共用玄関の照度 | 概ね50ルクス以上 | 防犯設計指針 |
- 「建築」とは新築・増築・改築・移転の4つ(2条13号)。共同住宅は特殊建築物に含まれる(2条2号)。
- 居室の採光は床面積の7分の1以上(要件を満たせば10分の1まで緩和)、換気は20分の1以上(28条)。
- 共同住宅は居室床面積合計100平方メートル(準耐火構造等は200平方メートル)超で直通階段2つ以上(施行令121条)。6階以上でも例外がある。
- 内装制限(35条の2)は建物の用途・規模で決まり、原状回復のための内装工事にも及ぶ。
- 共同住宅の界壁は、小屋裏または天井裏まで達する構造にする(30条)。
- 8条は所有者・管理者・占有者の維持保全の努力義務。12条の定期報告は特定行政庁が指定した特定建築物が対象(特定建築物の調査周期は6か月〜3年、建築設備は6か月〜1年の範囲で特定行政庁が定める)。
- 防犯設計指針では、玄関扉はピッキングが困難な錠、共用玄関・エレベーター・メールコーナーの照明は概ね50ルクス以上。
目標3劣化・漏水の原因調査、長期修繕計画、災害後の点検(応急危険度判定・被災度区分判定・り災証明)を言える。
| 制度 | 実施主体・依頼者 | 目的 |
|---|---|---|
| 応急危険度判定 | 判定士(地方公共団体の要請) | 人命最優先の緊急安全性判定 |
| 被災度区分判定 | 建築構造技術者(所有者の依頼) | 継続使用の可否・復旧の検討 |
| り災証明 | 市町村長が発行 | 被害程度の証明(保険金・税の減免等) |
- 屋上防水はメンブレン防水(アスファルト・シート・塗膜)とシーリング防水に大別される。
- 内部結露は、壁内部の空気の温度が露点温度を下回った時に発生する。換気と断熱で抑制する。
- 漏水原因調査は、上階か外部か、給水管か排水管かを切り分けてから進める。給水管の漏れは常に濡れ続け、排水管の漏れは水を使った時だけ濡れる。
- 外壁の全面打診等は概ね10年に一度。3年以内の改修が確実な場合等は免除される。
- 長期修繕計画は、資金の計画的な積立て、入居率・家賃水準の確保につながる(30年の計画表は目安)。
- 応急危険度判定は地方公共団体の要請、被災度区分判定は建物所有者の依頼。り災証明は市町村長が発行する。
あなたはツバサ。ドアくんに「居室の明るさと空気の入れ替え、それぞれ床面積の何分の1以上の開口部が必要ですか」と聞かれた。正しい組み合わせはどれか。
正解: 1. 採光は7分の1以上、換気は20分の1以上
- ① ○ 正しい。原則、採光は床面積の7分の1以上、換気は20分の1以上の開口部が必要。
- ② × 誤り。数字が採光と換気で入れ替わっている。
- ③ × 誤り。換気は7分の1ではなく20分の1が原則。
- ④ × 誤り。採光は20分の1ではなく7分の1が原則。
- 条文: 建築基準法28条1項・2項「…その採光に有効な部分の面積は…五分の一から十分の一までの間において居室の種類に応じ政令で定める割合以上…」「居室には換気のための窓その他の開口部を設け…その換気に有効な部分の面積は…二十分の一以上…」
- 引っかけ: 採光の7分の1(住宅の場合)と換気の20分の1という2つの数字を入れ替える型。
- まとめ: 住宅の居室は、採光1/7・換気1/20が原則の数字。
建築基準法に規定する内装・構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 1. 建築基準法では、内装材料など、内装制限に関する規定があるが、入居者の入替え時に行う原状回復のための内部造作工事は対象とならない。
- ① × 誤り。内装制限は建物の用途・規模で定まり、入居者入替え時の原状回復の内装工事も対象になり得る。
- ② ○ 正しい。シックハウス対策は新築だけでなく、増改築・大規模修繕・模様替えにも適用される。
- ③ ○ 正しい。防火区画は耐火構造とし、開口部は防火設備とする必要がある。
- ④ ○ 正しい。共同住宅の界壁は、小屋裏または天井裏まで達する構造としなければならない(30条)。
- 条文: 建築基準法35条の2「…建築物の調理室、浴室その他の室で…その壁及び天井…の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない」
- 引っかけ: 「原状回復=新築ではないから規制対象外」と、内装制限が建物側の基準であることを見落とさせる型。
- まとめ: 内装制限は新築・改修を問わず、建物の用途・規模に応じてかかる。
あなたはツバサ。共同住宅の界壁について、隣の部屋の生活音を低減するための構造の要件を聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 小屋裏又は天井裏まで達する構造にしなければならない
- ① × 誤り。天井の高さまでではなく、小屋裏または天井裏まで達する必要がある。
- ② ○ 正しい。共同住宅の界壁は、小屋裏または天井裏まで達する構造にしなければならない。
- ③ × 誤り。床から1メートルという規定ではない。
- ④ × 誤り。界壁の構造には具体的な規定がある。
- 条文: 建築基準法30条1項2号「小屋裏又は天井裏に達するものであること」
- 引っかけ: 「天井の高さまで」と「小屋裏・天井裏まで」を混同させる型。
- まとめ: 共同住宅の界壁は、小屋裏または天井裏まで達する構造が必要。
建築基準法等の採光に係る規定(以下、本問において「採光規定」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 2. 採光規定は、事務所や店舗用建物にも適用される。
- ① ○ 正しい。住宅の居住のための居室には、一定の採光開口部が必要。
- ② × 誤り。採光規定は住宅・学校・病院等一定の建築物の居室が対象で、事務所や店舗には適用されない。
- ③ ○ 正しい。住宅の居室は床面積の7分の1以上が原則で、要件を満たせば10分の1まで緩和される。
- ④ ○ 正しい。用途変更で住宅にする場合、採光規定を満たせるかが問題になりやすい。
- 条文: 建築基準法28条1項「住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室…には、採光のための窓その他の開口部を設け…」
- 引っかけ: 「居室一般に適用される」と対象建築物の限定を見落とさせる型。
- まとめ: 採光規定の対象は住宅・学校・病院等に限られ、事務所・店舗には適用されない。
あなたはツバサ。ドアくんに「入居者の入替え時の内装工事は、新築じゃないから内装制限は関係ないですよね」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 誤り。内装制限は建物の用途・規模で決まり、原状回復工事にも及ぶ
- ① × 誤り。原状回復工事だからといって対象外になるわけではない。
- ② ○ 正しい。内装制限は建物の用途・規模で判断され、原状回復のための内装工事にも及ぶ。
- ③ × 誤り。新築時に限らず、増改築・修繕・模様替え等にもかかる。
- ④ × 誤り。内装制限(35条の2)という具体的な規定がある。
- 条文: 建築基準法35条の2「…建築物の調理室、浴室その他の室で…その壁及び天井…の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない」
- 引っかけ: 「原状回復=新築ではない=規制対象外」と、建物側の基準であることを見落とす型。
- まとめ: 内装制限は工事の名目ではなく、建物の用途・規模で決まる。
建築基準についての法令の避難規定に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。ア 共同住宅では、居室の各部分から直通階段までの距離の制限がある。イ 共同住宅の6階以上の階には、居室の床面積にかかわらず直通階段を2つ以上設置する必要がある。ウ 建築物の各室から地上へ通じる避難通路となる廊下や階段(外気に開放された部分は除く。)には、非常用照明の設置義務が課されている。
正解: 2. 1つ
- ① ○ アは正しい。共同住宅は、居室の各部分から直通階段までの距離に制限があります。
- ② × イは誤り。6階以上でも、床面積100平方メートル以下等の要件を満たせば、2つ以上は不要な例外があります。
- ③ ○ ウは正しい。避難経路になる廊下や階段(外気開放部分を除く)には、非常用照明の設置義務があります。
- 条文: 建築基準法施行令121条1項6号イ「六階以上の階でその階に居室を有するもの(…その階の居室の床面積の合計が百平方メートルを超えず…直通階段…が設けられているものを除く。)」
- 条文: 建築基準法施行令126条の4「…これらの居室から地上に通ずる廊下、階段…には、非常用の照明装置を設けなければならない」
- 引っかけ: 「6階以上は例外なく2つ」と言い切ることで、括弧書きの例外を見落とさせる型。
- まとめ: 避難の基準にも例外があり、「面積にかかわらず」と断定する選択肢は要注意。
あなたはツバサ。井上さんに「うちの木造8戸のアパートにも、耐震診断の義務がありますか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. ない。メゾン井上は新耐震の建物で、既存耐震不適格建築物に当たらないため、14条にも16条にも該当しない
- ① × 誤り。共同住宅一般に一律の義務があるわけではない。
- ② ○ 正しい。メゾン井上は2002年築の新耐震で、既存耐震不適格建築物(現行の耐震関係規定に適合しない建築物)に当たらないため、14条・16条いずれの努力義務にも該当しない。
- ③ × 誤り。16条は「既存耐震不適格建築物」(旧耐震の建物)が対象で、新耐震のメゾン井上には当てはまらない。
- ④ × 誤り。耐震診断・改修の努力義務の制度自体は存在する(14条・16条)。
- 条文: 耐震改修促進法16条1項「要安全確認計画記載建築物及び特定既存耐震不適格建築物以外の既存耐震不適格建築物の所有者は、当該既存耐震不適格建築物について耐震診断を行い、必要に応じ…耐震改修を行うよう努めなければならない」
- 引っかけ: 「旧耐震建物一般に義務がある」という正しい知識を、新耐震の建物にまで拡張してしまう型。
- まとめ: 耐震診断の努力義務(14条・16条)はいずれも「既存耐震不適格建築物」が対象。新耐震の建物はそもそも対象外。
住宅の居室に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 3. 襖等常に解放できるもので間仕切られた2つの居室は、換気に関し、1室とみなすことはできない。
- ① ○ 正しい。居室は居住等のために継続的に使用する室で、便所は含まれない。
- ② ○ 正しい。換気に有効な開口部は、床面積の20分の1以上が原則。
- ③ × 誤り。襖等で常に解放できるもので仕切られた2室は、換気に関しては1室とみなされる。
- ④ ○ 正しい。共同住宅で居室床面積合計100㎡(準耐火構造等は200㎡)超は直通階段2つ以上が必要。
- 条文: 建築基準法28条4項「ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた二室は、前三項の規定の適用については、一室とみなす」
- 引っかけ: 「みなすことができない」と否定形にすり替え、条文の「一室とみなす」を逆にする型。
- まとめ: 襖等で仕切られた2室は、換気の規定上は1室として扱われる。
あなたはツバサ。井上さんに「30年分の計画表を作る意味は何ですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 資金の計画的な積立てにつながり、入居率や家賃水準の確保にも役立つ
- ① × 誤り。長期修繕計画の費用は資金計画に見込むべきもの。
- ② ○ 正しい。長期修繕計画は資金の計画的な積立てにつながり、入居率・家賃水準の確保にも役立つ。
- ③ × 誤り。長期修繕計画は数年に一度見直すもので、固定されるものではない。
- ④ × 誤り。国土交通省は賃貸住宅向けの計画修繕ガイドブックも公表している。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、国土交通省の計画修繕ガイドブック等が示す実務上の考え方を問うものです。
- 引っかけ: 「不確定=見込めない」「計画=身動きが取れない」という思い込みで、計画の意義を否定させる型。
- まとめ: 長期修繕計画は資金計画・入居率・家賃水準の確保に役立つ、賃貸住宅にも通じる考え方。
屋上と外壁の管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
正解: 1. 陸屋根では、土砂や落ち葉、ゴミ等が排水口をふさいでしまうと、屋上に雨水が溜まり、防水の性能に影響を与え、漏水の原因にもなる。
- ① ○ 正しい。陸屋根の排水口が塞がれると雨水が滞留し、防水性能低下・漏水の原因になる。
- ② × 誤り。傾斜屋根の素地の変形・ゆがみは、雨漏れの要因になり得る。
- ③ × 誤り。コンクリート打ち放し外壁も、鉄筋発錆に伴う爆裂の点検が必要。
- ④ × 誤り。全面打診等の要否は「接着剤張り工法かどうか」ではなく、3年以内の改修確実性や剥落防止対策の有無によって定まる。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、屋上・外壁の維持管理に関する実務知識を問うものです。
- 引っかけ: 「〜だから大丈夫」「〜だから点検不要」と、点検の必要性を否定させる型。
- まとめ: 排水口の詰まりは漏水原因になり、傾斜屋根もコンクリート打ち放しも点検を要する。
あなたはツバサ。ドアくんに「外壁の打診調査は、どのくらいの周期でやるんですか」と聞かれた。正しい組み合わせはどれか。
正解: 1. 手の届く範囲の打診は概ね6か月〜3年に一度、全面打診は概ね10年に一度
- ① ○ 正しい。手の届く範囲の打診は概ね6か月から3年に一度、全面打診は概ね10年に一度が目安。
- ② × 誤り。周期が入れ替わっている。
- ③ × 誤り。毎年一律に行うものではない。
- ④ × 誤り。国土交通省の告示・技術的助言で周期の考え方が示されている。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、国土交通省の外壁定期調査に関する告示・技術的助言の運用を問うものです。
- 引っかけ: 手の届く範囲の打診と全面打診の周期を入れ替える型。
- まとめ: 手の届く範囲の打診は短い周期、全面打診は概ね10年ごと、という頻度の違いを覚える。
建物各部の漏水や詰まりによる不具合の発生に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア 雨水による漏水の原因として、屋上や屋根の防水部分の劣化や破損によって生じるもの、コンクリート等の構造部材のクラックや破損によって生じるものなどがある。イ 建物内部の漏水は、雨水か入居者の過失又は不注意によるものがほとんどであり、給水管や排水管からの漏水は発生しない。ウ 入居者の不注意等による漏水としては、洗濯水の溢れ、流し台や洗面台の排水ホースの外れ、トイレの詰まりを放置したことによる漏水などがある。エ 雨樋に落ち葉などが蓄積し詰まりが生じると、降雨時にオーバーフローを起こし、軒天や破風部に水が回り、建物全体の劣化を早めることがある。
正解: 3. 3つ
- ① × 誤り(4つの記述のうち3つが正しい)。
- ② × 誤り(4つの記述のうち3つが正しい)。
- ③ ○ 正しい。ア・ウ・エは正しく、イだけが誤り(給排水管からの漏水も発生する)。
- ④ × 誤り。イは「給排水管からの漏水は発生しない」としており誤り。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、漏水・詰まりの発生原因に関する実務知識を問うものです。
- 引っかけ: 「雨水か入居者の不注意がほとんど」と限定し、給排水管という別の原因を除外させる型。
- まとめ: 建物内部の漏水は、雨水・入居者の不注意に加え、給水管・排水管からも発生する。
あなたはツバサ。ドアくんに「うちの木造8戸のアパートは、何もしなくていいんですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 8条の維持保全の努力義務はかかるが、12条の定期報告は特定行政庁の指定次第
- ① × 誤り。8条の維持保全の努力義務は、規模を問わずすべての建築物にかかる。
- ② ○ 正しい。8条は所有者・管理者・占有者に努力義務を課すが、12条の対象は特定行政庁の指定次第。
- ③ × 誤り。8条の努力義務は12条の対象かどうかにかかわらずかかる。
- ④ × 誤り。木造だからといって12条の対象に一律になるわけではない。
- 条文: 建築基準法8条1項「建築物の所有者、管理者又は占有者は…常時適法な状態に維持するように努めなければならない」
- 引っかけ: 「12条の対象外=何もしなくていい」と、8条の努力義務の存在を見落とす型。
- まとめ: 12条の対象外でも、8条の維持保全の努力義務は残る。
建物の外壁の定期調査についての建築基準法等の運用に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
正解: 4. 打診以外の外壁の調査方法には、地上に設置した赤外線装置による赤外線調査等があるが、無人航空機による赤外線調査についても、一定の実施要領にのっとれば、テストハンマーによる打診と同等以上の精度を有するものとされている。
- ① × 誤り。手の届く範囲の打診と全面打診を、一律の暦年周期であるかのように述べているが、実際は特定行政庁が定める調査周期に紐づく運用である。
- ② × 誤り。3年以内に外壁改修等が確実な場合や、別途安全対策を講じている場合は、全面打診を行わなくてよい免除規定がある。
- ③ × 誤り。周期到来前の部分では、双眼鏡等による目視確認も認められている。
- ④ ○ 正しい。無人航空機(ドローン)による赤外線調査も、実施要領に従えば、打診と同等以上の精度を有するとされている。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、国土交通省の外壁定期調査に関する技術的助言・告示の運用を問うものです。
- 引っかけ: 全面打診の「免除規定」や「目視確認の可否」を、逆の内容にすり替える型。
- まとめ: 全面打診には免除規定があり、ドローンによる赤外線調査も打診と同等以上の精度とされる。
補足: ①の周期の説明自体は概ね正確だが、本問では④が唯一「適切」とされているため、①は一律の暦年周期であるかのような言い切り方の点で控えめに誤りとした(sources.md参照)。
あなたはツバサ。共用玄関とエレベーターのかご内の照明について、防犯設計指針の目安の照度を聞かれた。正しい組み合わせはどれか。
正解: 2. 共用玄関の内側は概ね50ルクス以上、エレベーターかご内も概ね50ルクス以上
- ① × 誤り。共用玄関の内側は概ね50ルクス以上が目安。
- ② ○ 正しい。共用玄関の内側・エレベーターかご内とも、床面で概ね50ルクス以上の照度が目安。
- ③ × 誤り。エレベーターかご内も概ね50ルクス以上が目安。
- ④ × 誤り。防犯設計指針には具体的な照度の目安が定められている。
- 条文: 「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省)「共用玄関の照明設備は、その内側の床面において概ね50ルクス以上…確保することができるものとする」
- 引っかけ: 場所によって数字を20と50に入れ替える型。
- まとめ: 共用玄関・エレベーターかご内・共用メールコーナーは、いずれも概ね50ルクス以上が目安。
あなたはツバサ。ドアくんに「木造の基準が強化されたのは、1981年だけですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. いいえ。1971年(RC造柱のせん断設計法)、1981年(新耐震設計法)に加え、2000年にも木造の基準(接合金物・耐力壁のバランス配置・地盤調査)が強化された
- ① × 誤り。1981年だけでなく、2000年にも木造の基準強化があった。
- ② ○ 正しい。1971年・1981年に加え、2000年にも木造の接合金物・耐力壁のバランス配置・地盤調査の基準が強化された。
- ③ × 誤り。1971年・1981年の改正もある。
- ④ × 誤り。木造の基準は2000年にも強化されている。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、耐震基準の変遷という歴史的な事実を問うものです。
- 引っかけ: 「新耐震=1981年」という知識だけで止まり、2000年の木造基準強化を見落とす型。
- まとめ: 耐震基準の変遷は1971年・1981年・2000年の3段で押さえる。
「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省住宅局平成13年3月23日策定)において、新築される共同住宅に防犯上必要とされる事項に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 住戸の玄関扉について、ピッキングが困難な構造を有する錠の設置までは不要とされている。
- ① ○ 正しい(指針上は「望ましい」という表現だが、防犯カメラの設置が推奨されている点は誤りではない)。
- ② × 誤り。住戸の玄関扉の錠は、ピッキングが困難な構造のシリンダーを有するものとすることが求められている。
- ③ ○ 正しい。接地階でバルコニー等に面しない住戸の窓は、面格子の設置等の侵入防止措置が求められる。
- ④ ○ 正しい。共用玄関の照明は、内側の床面で概ね50ルクス以上の照度を確保するものとされている。
- 条文: 「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省)「住戸の玄関扉の錠は、ピッキングが困難な構造のシリンダーを有するもので…とする」
- 引っかけ: 「望ましい」(任意)と「〜とする」(必須)の表現の違いを混同させる型。
- まとめ: 玄関扉の錠のピッキング対策は必須表現、防犯カメラは「望ましい」という任意表現。
賃貸住宅の耐震改修方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 木造において、地震力を吸収する制震装置(ダンパー)を取り付けても効果がない。
- ① ○ 正しい。基礎・土台・柱・梁の金物補強は木造の代表的な耐震改修方法。
- ② ○ 正しい。壁・開口部の構造用パネルや筋かいによる補強も代表的な方法。
- ③ × 誤り。制震ダンパーは地震力を吸収し、揺れを低減する効果がある。
- ④ ○ 正しい。RC造では耐震壁や鉄骨ブレースの増設が代表的な補強方法。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、耐震改修工法に関する一般的な建築知識を問うものです。
- 引っかけ: 「効果がない」と言い切ることで、実際に広く使われている工法を否定させる型。
- まとめ: 制震ダンパーは木造でも有効な耐震改修の手段の一つ。
修繕履歴情報に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 建物の履歴情報の利用によっては、建物の維持保全にかかる費用の無駄を省くことはできない。
- ① × 誤り。履歴情報の利用により、無駄のない効率的なメンテナンスが可能になる。
- ② ○ 正しい。履歴情報が契約時に提供されることで、入居後のトラブル防止につながる。
- ③ ○ 正しい。正確な履歴情報は、災害時の迅速・適切な復旧対応に役立つ。
- ④ ○ 正しい。履歴情報は所有者に帰属するが、管理受託者が必要に応じて利用に供する。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、修繕履歴情報の意義に関する実務上の考え方を問うものです。
- 引っかけ: 履歴情報の効用を否定する選択肢を紛れ込ませる型。
- まとめ: 履歴情報は費用の無駄を省き、トラブル防止・災害復旧・売却時にも役立つ。
建物の維持保全に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
正解: 1. 建築基準法第8条は、「建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」と規定しているが、これは建物管理者にも課せられた義務である。
- ① ○ 正しい。8条は「所有者、管理者又は占有者」に維持保全の努力義務を課しており、建物管理者も含まれる。
- ② × 誤り。集合賃貸住宅も、規模や特定行政庁の指定次第で12条の対象になり得る。
- ③ × 誤り。12条の調査対象は敷地・構造・建築設備であり、敷地も対象に含まれる。
- ④ × 誤り。12条の建築設備等には昇降機(エレベーター)も含まれる。
- 条文: 建築基準法8条1項「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」
- 引っかけ: 「所有者だけの義務」「一律対象外」と、条文の対象範囲を狭めて誤解させる型。
- まとめ: 8条は所有者・管理者・占有者の努力義務。12条の対象は敷地・構造・建築設備(昇降機含む)。
建物の修繕に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 建物は時間の経過とともに劣化するので、長期修繕計画を策定し、維持管理コストを試算することは有益である一方、その費用は不確定なことから賃貸経営の中に見込むことはできない。
- ① × 誤り。長期修繕計画で試算した費用は、賃貸経営の資金計画に見込むべきものです。
- ② ○ 正しい。長期修繕計画は数年に一度見直し、適切な実施時期を確定する必要があります。
- ③ ○ 正しい。修繕費と支払時期が明確になることで、計画的な資金の積立てが必要になります。
- ④ ○ 正しい。計画修繕により住環境の性能が維持され、入居率や家賃水準の確保につながります。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、国土交通省の計画修繕ガイドブック等が示す実務上の考え方を問うものです。
- 引っかけ: 「費用が不確定」という事実から「経営に見込めない」へ、論理を飛躍させる型。
- まとめ: 長期修繕計画は資金計画に組み込むもので、不確定だから無視してよいものではない。
賃貸住宅の管理の実務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 共用部分の清掃に関し、年間の清掃計画と定期点検計画を借主に事前に知らせることは、賃貸住宅管理業者の重要な役割である。
- ① × 誤り。鍵交換は、従前の借主の退去時ではなく、新しい借主が決定した後に行うのが望ましいとされる。
- ② × 誤り。空室こそ劣化や傷みに早く気づくため、定期的な立入り点検が必要。
- ③ ○ 正しい。年間の清掃計画・点検計画を借主に事前に知らせることは、管理業者の重要な役割である。
- ④ × 誤り。私物を発見しても、無断で移動・撤去すると所有権侵害になり得るため、まずは注意喚起等の手続きを踏む必要がある。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、賃貸住宅管理の実務上の取扱いを問うものです。
- 引っかけ: 「早く手を打つ=良いこと」という思い込みで、無断撤去や過度の不立入りを正当化させる型。
- まとめ: 鍵交換は次の借主決定後、空室こそ点検、私物は無断で撤去しない。
賃貸住宅等の管理と自然災害に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 震災等の不可抗力により賃貸住宅の設備の一部が損傷した場合、貸主はその修繕を拒むことができる。
- ① ○ 正しい。契約締結時にハザードマップ上の避難所位置を示すことが望ましいとされる。
- ② ○ 正しい。ブロック塀の耐震診断・改修は、自治体の助成金制度の活用を検討することが望ましい。
- ③ ○ 正しい。震災等の不可抗力による損傷は借主の責めに帰すべき事由ではなく、修繕費用は借主負担ではない。
- ④ × 誤り。賃貸人の修繕義務(民法606条1項)は不可抗力による損傷であっても生じ、貸主は修繕を拒めない。
- 条文: 民法606条1項「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない」
- 引っかけ: 「不可抗力=誰の責任でもない=賃貸人も免責」とすり替える型。
- まとめ: 不可抗力による損傷でも、賃貸人の修繕義務そのものは消えない。
建物の構造形式に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 鉄筋コンクリート造は、建設工事現場でコンクリートを打ち込むので、乾燥収縮によるひび割れは発生しにくい。
- ① × 誤り。RC造は現場でコンクリートを打ち込むため、乾燥収縮によるひび割れがむしろ発生しやすい。
- ② ○ 正しい。ラーメン構造は各節点が剛接合された骨組で、RC造に多く用いられる。
- ③ ○ 正しい。CLT工法は繊維方向を直交させた板を張り合わせるパネル工法。
- ④ ○ 正しい。壁式RC造は柱がなく、耐力壁で水平力・鉛直荷重を支え、低層集合住宅に多い。
- 条文: 本問は法令の定義ではなく、建築構造の一般的な知識を問うものです(対応する法令原文はありません)。
- 引っかけ: 「現場施工=品質が安定」という思い込みで、乾燥収縮のリスクを見落とさせる型。
- まとめ: RC造は現場打設ゆえに乾燥収縮によるひび割れが発生しやすい点に注意。
屋上や外壁からの雨水の浸入に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 出窓からの雨水の浸入は、出窓の屋根と外壁との取り合い箇所やサッシ周りが主な原因となることが多い。
- ① × 誤り。原因や範囲によっては部分補修では不十分な場合がある。
- ② ○ 正しい。出窓からの雨水浸入は、屋根と外壁の取り合いやサッシ周りが主な原因になりやすい。
- ③ × 誤り。タイル張り外壁も、タイルの剥がれ・クラック・目地やコーキングの劣化による漏水は発生する。
- ④ × 誤り。換気扇の排気口からの雨水浸入による漏水も発生し得る。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、雨水浸入の原因に関する実務知識を問うものです。
- 引っかけ: 「〜しにくい」「〜で十分」と、実際に起こり得るリスクを過小評価させる型。
- まとめ: 出窓の取り合い・サッシ周りは雨水浸入の代表的な弱点。
外壁の劣化に伴って現れる現象に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア タイル外壁やモルタル外壁等に多く発生する現象は、外壁を直接目視することによって確認するほか、外壁周辺におけるタイルなどの落下物の有無によって確認できることがある。イ 外壁面の塗膜及びシーリング材の劣化により表面が粉末状になる現象は、手で外壁などの塗装表面を擦ると白く粉が付着することによって確認できる。ウ モルタルやコンクリート中に含まれる石灰分が水に溶けて外壁表面に流れ出し、白く結晶化する現象は、内部に雨水等が浸入することにより発生し、目視によって確認することができる。
正解: 4. 3つ
- ① × 誤り(アのみ判断した場合の消去法)。
- ② × 誤り(アのみ判断した場合の消去法)。
- ③ × 誤り(アのみ判断した場合の消去法)。
- ④ ○ 正しい。アはタイル・モルタルの剥落確認、イはチョーキング、ウは白華の説明で、3つとも正しい。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、外壁劣化現象(チョーキング・白華等)の確認方法を問うものです。
- 引っかけ: 個数を問う形式で「全部正しい」という可能性を除外して考えさせる型。
- まとめ: タイル剥落・チョーキング・白華は、いずれも巡回時に目視や手で確認できる劣化サイン。
賃貸住宅の管理に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア 賃貸住宅が長期にわたり必要な機能と収益性を保持するためには、建物の劣化状況等の現状を知ることが必要であり、新築時とその後の維持管理の履歴情報の蓄積と利用は、必要なメンテナンスを無駄なく行うことにつながる。イ 天井からの漏水が、建物の劣化に起因せず、上階入居者の使用方法に原因があると判明した場合、上階入居者が付保する賃貸住宅居住者総合保険と、建物所有者が付保する施設所有者賠償保険を適用できる。ウ 貸室の引渡しにあたっては、鍵の引渡しの際に、管理業者と賃借人が立会い等により貸室の客観的な情報を残しておくことで、後日の修繕や原状回復に関するトラブルの防止にもつながる。
正解: 4. 3つ
- ① × 誤り(アのみ判断した場合の消去法)。
- ② × 誤り(アのみ判断した場合の消去法)。
- ③ × 誤り(アのみ判断した場合の消去法)。
- ④ ○ 正しい。ア・イ・ウの3つとも適切な記述である。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、履歴情報・保険・引渡し立会いに関する実務知識を問うものです。
- 引っかけ: 個数を問う形式で、「全部正しい」という可能性を除外して考えさせる型。
- まとめ: 履歴情報の活用・保険の使い分け・引渡し立会いは、いずれも実務上正しい対応。
賃貸住宅管理業者が管理する賃貸住宅が建築基準法第12条第1項による調査及び報告を義務付けられている場合に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア 調査及び報告の対象は、建築物たる賃貸住宅の敷地、構造及び建築設備である。イ 調査を行うことができる者は、一級建築士、二級建築士又は建築物調査員資格者証の交付を受けている者である。ウ 報告が義務付けられている者は、原則として所有者であるが、所有者と管理者が異なる場合には管理者である。エ 調査及び報告の周期は、特定行政庁が定めるところによる。
正解: 4. 4つ
- ① ○ アは正しい。調査及び報告の対象は、建築物たる賃貸住宅の敷地、構造及び建築設備です。
- ② ○ イは正しい。調査ができるのは、一級建築士、二級建築士、または建築物調査員資格者証の交付を受けている者です。
- ③ ○ ウは正しい。報告が義務付けられるのは原則所有者ですが、所有者と管理者が異なる場合は管理者です。
- ④ ○ エは正しい。調査及び報告の周期は、特定行政庁が定めるところによります。
- 条文: 建築基準法12条1項「…の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。)は、これらの建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に…その状況の調査…をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない」
- 引っかけ: 4つとも正しいのに、どれか1つを誤りだと思い込ませる「全部正しい」パターン。
- まとめ: 12条の対象・調査者・報告者・周期は、いずれも条文どおりに正確に覚える。
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 共同住宅である賃貸住宅においても、耐震診断と耐震改修を行うことが義務付けられている。
- ① ○ 正しい。1968年の十勝沖地震を受け、1971年にRC造柱のせん断設計法を変える施行令改正がありました。
- ② ○ 正しい。1978年の宮城県沖地震を受け、1981年の建築基準法改正が新耐震設計法です。
- ③ ○ 正しい。2013年の耐震改修促進法改正で、一部の建物に耐震診断が義務付けられました。
- ④ × 誤り。義務は①特定既存耐震不適格建築物(14条)と②既存耐震不適格建築物(16条)が対象。共同住宅一律ではない。
- 条文: 耐震改修促進法14条「次に掲げる建築物であって既存耐震不適格建築物であるもの…の所有者は、当該…建築物について耐震診断を行い…耐震改修を行うよう努めなければならない」
- 条文: 耐震改修促進法16条1項「要安全確認計画記載建築物及び特定既存耐震不適格建築物以外の既存耐震不適格建築物の所有者は、当該既存耐震不適格建築物について耐震診断を行い、必要に応じ…耐震改修を行うよう努めなければならない」
- 引っかけ: 「義務付けられた建物がある」という事実を「共同住宅一般に義務がある」にすり替える型。
- まとめ: 耐震診断の努力義務は14条・16条の2段階。新耐震の建物はそもそも対象外。
建築基準法等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 4. 主要構造部には、間柱、小ばり、屋外階段、ひさしも含まれる。
- ① ○ 正しい。内装制限は用途規模に応じて内装材料に制限を加える規定。
- ② ○ 正しい。日常の維持管理で防火設備の機能を阻害しないようにする必要がある。
- ③ ○ 正しい。防火区画には面積区画・高層区画・竪穴区画・異種用途区画がある。
- ④ × 誤り。間柱・小ばり・屋外階段・ひさしは、主要構造部から除かれる部分として条文に列挙されている。
- 条文: 建築基準法2条5号「主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除く」
- 引っかけ: 主要構造部に「含まれるもの」と「除かれるもの」を入れ替える型。
- まとめ: 間柱・小ばり・屋外階段・ひさしは、主要構造部には含まれない。
屋根や外壁等の劣化と点検に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 4. ルーフバルコニーでは、防水面の膨れや亀裂、立ち上がりのシーリングの劣化などが発生するので、定期的な点検や補修が必要である。
- ① × 誤り。傾斜屋根の表面塗装補修の周期を「概ね3年前後」と一律に限定するのは実務の目安と合わない。
- ② × 誤り。排水口が塞がれると、屋上の防水機能は低下し得る。
- ③ × 誤り。塩害や中性化は構造の耐久性に関わる問題で、美観だけでなく定期点検が必要。
- ④ ○ 正しい。ルーフバルコニーは防水の膨れ・亀裂・シーリング劣化が起きやすく、定期点検・補修が必要。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、屋根・外壁の劣化と点検周期に関する実務知識を問うものです。
- 引っかけ: 「美観上の問題だから点検不要」と、構造的なリスクを見落とさせる型。
- まとめ: ルーフバルコニーの防水劣化は定期点検・補修が必要な代表例。
補足: ①の「概ね3年前後」という周期は一次資料で確認できておらず、実務の目安として慎重に扱った(sources.md参照)。
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 搭状の建物では、制振(制震)構造による風揺れ対策の効果は期待できない。
- ① ○ 正しい。制震はダンパー等で地震力を吸収し、振動を低減・制御する構造。
- ② × 誤り。塔状の建物でも、制震構造による風揺れ対策の効果は期待できる。
- ③ ○ 正しい。免震構造は基礎と建物の間に免震装置を設け、地震力を伝わりにくくする。
- ④ ○ 正しい。免震装置は経年劣化するため、定期的な点検・管理が必要。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、制震・免震構造に関する一般的な建築知識を問うものです。
- 引っかけ: 「地震対策=制震・免震」という理解から、風揺れという別の効果を否定させる型。
- まとめ: 制震構造は地震だけでなく、塔状建物の風揺れ対策としても効果が期待できる。
地震等の自然災害における建物の調査等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 被災度区分判定は、建築技術者が地方公共団体の依頼により、被災建物の耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補強方法などの復旧の検討を行うものである。
- ① ○ 正しい。応急危険度判定は、都道府県知事などが認定した建築技術者が、地方公共団体の要請により行うのが一般的です。
- ② ○ 正しい。応急危険度判定は「危険」赤色、「要注意」黄色、「調査済」緑色のステッカーで表示します。
- ③ × 誤り。被災度区分判定は、建物の所有者が建築技術者に依頼して行うもので、地方公共団体の依頼ではありません。
- ④ ○ 正しい。り災証明は、家屋の財産的被害の程度を市町村長が証明するものです。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、日本建築防災協会等が示す応急危険度判定・被災度区分判定の実務的な区分を問うものです。
- 引っかけ: 応急危険度判定(地方公共団体の要請)と被災度区分判定(所有者の依頼)を、依頼者の点ですり替える型。
- まとめ: 応急危険度判定は市町村の要請、被災度区分判定は所有者の依頼、という主語の違いが急所。
建物内の結露に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 壁の内部の空気の温度が、その空気中の水蒸気の量に応じた露点温度を上回った場合に、壁の内部で結露が発生する。
- ① ○ 正しい。結露は温湿度差により表面に水滴がつく現象。
- ② ○ 正しい。水蒸気が多くなる状況では結露が発生しやすい。
- ③ × 誤り。壁内部の空気の温度が露点温度を「下回った」場合に内部結露が発生する(「上回った」場合は結露しない)。
- ④ ○ 正しい。表面結露は過度の加湿を避け、適度な換気で抑制できる。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、結露の発生メカニズムに関する一般的な建築知識を問うものです。
- 引っかけ: 露点温度を「上回る」「下回る」を入れ替えて逆の結論にする型。
- まとめ: 内部結露は、壁内部の温度が露点温度を下回った時に発生する。
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. CFT造は、現場での鉄筋工事や型枠工事が不要となり、省力化工法となっているが、強度が低く、柱間隔や階高を大きく確保することが難しい。
- ① ○ 正しい。木造在来工法はSRC造等と比べ防火・耐火性能に劣る。
- ② ○ 正しい。2×4工法は構造安全耐力・居住性能に優れるが、気密性が高く湿気がたまりやすい。
- ③ ○ 正しい。鉄骨造は軽量で高層建物に採用されやすいが、耐火被覆が必要。
- ④ × 誤り。CFT造(コンクリート充填鋼管造)は強度・耐力に優れ、むしろ柱間隔や階高を大きく確保しやすい構造。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、建物構造の一般的な特徴の比較を問うものです。
- 引っかけ: 「省力化=品質が低い」という思い込みで、CFT造の実際の強度を逆にする型。
- まとめ: CFT造は省力化工法でありながら強度に優れ、柱間隔・階高を大きく取りやすい。
建物の防水工法の種類に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア 防水工法の種類は用途に応じて様々であるが、大きくはメンブレン防水とシーリング防水とに区分できる。イ メンブレン防水とは、屋根・屋上・バルコニー等に薄い皮膜を形成して防水する工法の総称である。ウ シーリング防水とは、コンクリートの打ち継ぎ部・目地部・接合部等に専用材料を充填する防水工法の総称である。エ アスファルト防水の工法には、アスファルトを加熱融解して下地に張り付け、3、4層の防水層を形成するものと、合成高分子系ルーフィングシートを用いて防水効果を高め、1、2層の防水層を形成するものがある。
正解: 4. 4つ
- ① × 誤り(4つとも正しいため)。
- ② × 誤り(4つとも正しいため)。
- ③ × 誤り(4つとも正しいため)。
- ④ ○ 正しい。ア・イ・ウ・エの4つとも、防水工法の説明として正しい。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、防水工法(メンブレン防水・シーリング防水)の分類を問うものです。
- 引っかけ: 個数を問う形式で、「全部正しい」という可能性を除外して考えさせる型。
- まとめ: 防水はメンブレン防水とシーリング防水に大別され、アスファルト防水には層数の異なる工法がある。
「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省住宅局平成18年4月一部改正)において定められている新築住宅建設に係る設計指針に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 4. 共用メールコーナーの照明設備は、床面において概ね20ルクスの平均水平面照度を確保することができるものとする。
- ① ○ 正しい。共用廊下等に面した住戸の窓には面格子等の侵入防止措置が求められる。
- ② ○ 正しい。接地階等の玄関扉は、破壊・ピッキングが困難な錠とする。
- ③ ○ 正しい。エレベーターのかご内は床面で概ね50ルクス以上の照度を確保する。
- ④ × 誤り。共用メールコーナーの照度は「概ね20ルクス」ではなく、概ね50ルクス以上とされている。
- 条文: 「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省)「共用メールコーナーの照明設備は、床面において概ね50ルクス以上の平均水平面照度を確保することができるものとする」
- 引っかけ: 数字(50ルクスと20ルクス)を入れ替えて誤らせる型。
- まとめ: 共用玄関・共用メールコーナーはいずれも概ね50ルクス以上、という数字を正確に覚える。
賃貸住宅の維持保全に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 経済的な観点からは、事故や故障が起きてから修繕を行う事後保全が望ましい。
- ① ○ 正しい。機器交換は法定耐用年数だけでなく、劣化・収支状況を踏まえて判断する。
- ② ○ 正しい。予防保全(事故前に手を打つ)の考え方が必要。
- ③ ○ 正しい。急いで検証不十分な部分補修をすると、修繕周期の把握が難しくなる。
- ④ × 誤り。経済的な観点からは、事後保全より予防保全の方が望ましいとされる。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、予防保全と事後保全に関する実務上の考え方を問うものです。
- 引っかけ: 「経済的=安く済む=事後保全」という誤った直感に訴える型。
- まとめ: 経済的にも、事後保全より予防保全の方が望ましい。
建物の構造に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 1. プレハブ工法は、規格化された部材を組み合わせるため、設計の自由度が高い。
- ① × 誤り。プレハブ工法は規格化された部材を組み合わせるため、設計の自由度はむしろ低くなります。
- ② ○ 正しい。RC造は中低層に多く使われますが、現在は高層建物にも採用されています。
- ③ ○ 正しい。SRC造はRC造に鉄骨を内包し、RC造より耐震性に優れます。
- ④ ○ 正しい。鉄骨造は加工性が良く、工期短縮・省力化ができます。
- 条文: 本問は法令の定義ではなく、建築構造の一般的な分類の知識を問うものです(対応する法令原文はありません)。
- 引っかけ: 規格化=効率的、という言葉から「自由度が高い」と誤解させる型。
- まとめ: プレハブ工法は効率的だが、設計の自由度は低い。
「2017年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」(一般財団法人日本建築防災協会)に基づく耐震診断に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 3. 第1次診断法では、比較的壁の少ない建物では耐力が過大評価される。
- ① ○ 正しい。耐震診断は建物調査→構造耐震指標の算定→耐震性能の判定の順で進む。
- ② ○ 正しい。耐震診断には第1次・第2次・第3次診断法がある。
- ③ × 誤り。第1次診断法は壁の多い建物の評価に適した簡易な手法で、壁の少ない建物では必ずしも耐力を「過大評価」するとは言えない。
- ④ ○ 正しい。補強が必要と診断されれば、補強計画を立案する。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、日本建築防災協会の耐震診断基準の技術的内容を問うものです。
- 引っかけ: 診断法ごとの精度の違いを、単純な「過大評価/過小評価」の言い切りにすり替える型。
- まとめ: 第1次診断法は壁の多い建物向けの簡易な手法で、壁の少ない建物への適用には注意が要る。
補足: ③の「過大評価」という表現の当否は一次資料(協会発行の解説書本文)までは確認できておらず、一般的な理解にもとづく(sources.md参照)。
住宅の室内に発生する漏水の原因や調査方法に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 4. 室内のキッチンの多くは防水されているので、流し台の排水ホースが外れたとしても、下階へ水漏れを起こすことはほぼない。
- ① ○ 正しい。雨水以外の漏水は、給水管・排水管からの漏水や、給水管の保温不足による結露も原因になり得ます。
- ② ○ 正しい。露出配管に漏水箇所が無ければ、床下やスラブ埋設配管、壁内の配管からの漏水を疑います。
- ③ ○ 正しい。上階の水栓を全て閉め、給水メーターの動きを見ることで、上階の給水管が原因かを確認できます。
- ④ × 誤り。キッチンが防水されていても、排水ホースが外れれば、下階への水漏れは十分に起こり得ます。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、漏水調査の実務的な手順の知識を問うものです。
- 引っかけ: 「防水されているから大丈夫」という思い込みで、実際に起きるトラブルを否定させる型。
- まとめ: 漏水は原因の切り分け(上階か外部か、給水管か排水管か)が調査の基本。
建築基準法の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 2. 特殊建築物には、学校、体育館、病院などがあるが、共同住宅は含まれていない。
- ① ○ 正しい。建築とは建築物の新築・増築・改築・移転をいう。
- ② × 誤り。特殊建築物には共同住宅も含まれる。
- ③ ○ 正しい。建築設備の定義(2条3号)のとおり。
- ④ ○ 正しい。大規模の模様替の定義(2条15号)のとおり。
- 条文: 建築基準法2条2号「特殊建築物 学校…病院、劇場…共同住宅、寄宿舎、下宿…その他これらに類する用途に供する建築物をいう」
- 引っかけ: 特殊建築物の列挙から、身近な「共同住宅」をあえて除外して誤らせる型。
- まとめ: 共同住宅は建築基準法上の特殊建築物に含まれる。
あなたはツバサ。井上さんに「り災証明は誰が発行するんですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 市町村長
- ① × 誤り。り災証明は都道府県ではなく市町村が発行する。
- ② ○ 正しい。り災証明は市町村長が、家屋の被害の程度を証明するもの。
- ③ × 誤り。応急危険度判定士は判定を行う立場で、り災証明の発行者ではない。
- ④ × 誤り。保険会社は保険金の支払い手続きを行う立場で、り災証明の発行者ではない。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、り災証明の発行主体に関する実務知識を問うものです。
- 引っかけ: 判定士・保険会社など似た場面に登場する主体と発行者を混同させる型。
- まとめ: り災証明の発行主体は市町村長。
あなたはツバサ。ドアくんに「ラーメン構造と壁式構造は何が違うんですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. ラーメン構造は柱と梁が剛に接合され、壁式構造は柱がなく耐力壁で支える
- ① × 誤り。ラーメン構造と壁式構造の説明が入れ替わっている。
- ② ○ 正しい。ラーメン構造は柱・梁が剛に接合された骨組、壁式構造は柱がなく耐力壁が水平力・鉛直荷重を支える。
- ③ × 誤り。ラーメン構造には柱がある。
- ④ × 誤り。壁式構造では壁そのものが構造耐力上重要な役割を持つ。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、建築構造の一般的な分類(ラーメン構造・壁式構造)を問うものです。
- 引っかけ: ラーメン構造と壁式構造の特徴を入れ替える型。
- まとめ: ラーメン構造=柱と梁の剛接合、壁式構造=柱がなく耐力壁で支える、と区別する。
あなたはツバサ。ドアくんに「壊れてから直すのと、壊れる前に手を打つの、経済的にはどちらが有利ですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 壊れる前に手を打つ予防保全の方が、経済的には有利なことが多い
- ① × 誤り。事後保全の方が有利とは限らない。
- ② ○ 正しい。予防保全は、大きな故障や二次被害を防ぎ、長期的には経済的に有利なことが多い。
- ③ × 誤り。経済的な差は生じ得る。
- ④ × 誤り。予防保全は一般的な維持管理の考え方であり、違法ではない。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、予防保全と事後保全に関する実務上の考え方を問うものです。
- 引っかけ: 「直してから払う方が安い」という直感的な誤解に訴える型。
- まとめ: 経済的な観点でも、事後保全より予防保全が望ましいとされる。
あなたはツバサ。ドアくんに「制震と免震って、同じ意味ですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 制震は建物内のダンパー等で揺れを吸収し、免震は基礎と建物の間の装置で地震力を伝わりにくくする
- ① × 誤り。制震と免震は仕組みが異なる。
- ② ○ 正しい。制震はダンパー等で揺れを吸収・制御し、免震は基礎と建物の間の免震装置で地震力を伝わりにくくする。
- ③ × 誤り。制震と免震の説明が入れ替わっている。
- ④ × 誤り。地震力に耐える工法(耐震)とは異なる考え方。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、制震・免震構造に関する一般的な建築知識を問うものです。
- 引っかけ: 制震と免震の仕組みの説明を入れ替える型。
- まとめ: 制震=揺れを吸収、免震=揺れを伝わりにくくする、と区別する。
あなたはツバサ。ドアくんに「RC造にSRC造、CFT造、それぞれ何の略ですか」と聞かれた。誤っている組み合わせはどれか。
正解: 4. CLT造は鉄骨造の一種である
- ① ○ 正しい。RC造は鉄筋コンクリート造の略。
- ② ○ 正しい。SRC造は鉄骨鉄筋コンクリート造の略。
- ③ ○ 正しい。CFT造は鋼管にコンクリートを充填した構造。
- ④ × 誤り。CLTは木質系工法(直交集成板)で、鉄骨造の一種ではない。
- 条文: 本問は法令の定義ではなく、建築構造の一般的な分類の知識を問うものです(対応する法令原文はありません)。
- 引っかけ: 略語の似た響きから、木質系のCLTを鉄骨系だと誤認させる型。
- まとめ: CLTは木質系のパネル工法で、鉄骨造とは別の分類。
あなたはツバサ。地震のあと、井上さんから「判定は誰が頼むんですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 応急危険度判定は地方公共団体の要請、被災度区分判定は建物所有者の依頼
- ① × 誤り。応急危険度判定は地方公共団体の要請による。
- ② ○ 正しい。応急危険度判定は地方公共団体の要請、被災度区分判定は建物所有者の依頼という違いがある。
- ③ × 誤り。依頼者の関係が逆になっている。
- ④ × 誤り。被災度区分判定は建物所有者の依頼による。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、日本建築防災協会が示す応急危険度判定・被災度区分判定の実務的な区分を問うものです。
- 引っかけ: 依頼者(地方公共団体か所有者か)を入れ替える型。
- まとめ: 応急危険度判定は市町村の要請、被災度区分判定は所有者の依頼。
あなたはツバサ。井上さんに「新耐震基準に変わったのは何年ですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 4. 1981年
- ① × 誤り。1968年は十勝沖地震が起きた年で、基準改正の年ではない。
- ② × 誤り。1971年は、十勝沖地震を受けてRC造柱のせん断設計法が変わった施行令改正の年。
- ③ × 誤り。1978年は宮城県沖地震が起きた年で、基準改正の年ではない。
- ④ ○ 正しい。1981年の建築基準法改正が、いわゆる新耐震設計法である。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、耐震基準の変遷という歴史的な事実を問うものです。
- 引っかけ: 地震が起きた年(1968年・1978年)と、基準が改正された年(1971年・1981年)を混同させる型。
- まとめ: 新耐震基準への改正は1981年、その前の施行令改正は1971年(十勝沖地震を受けて)。
あなたはツバサ。ドアくんに「鍵交換は、いつ行うのが望ましいですか」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 1. 前の入居者が退去した直後ではなく、新しい入居者が決まった後
- ① ○ 正しい。鍵交換は、新しい入居者が決定した後に行うのが望ましいとされる。
- ② × 誤り。前の入居者の退去時ではなく、新しい入居者決定後が望ましい。
- ③ × 誤り。入居者が変わる際は、防犯上、鍵の交換が望ましい。
- ④ × 誤り。望ましいタイミングの考え方がある。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、鍵交換の実務上のタイミングに関する知識を問うものです。
- 引っかけ: 鍵交換のタイミング(退去直後か、新しい入居者決定後か)を入れ替える型。
- まとめ: 鍵交換は新しい入居者が決まった後に行うのが望ましい。
あなたはツバサ。松本さんの部屋で天井から漏水があった。原因を調べる順番として正しいのはどれか。
正解: 2. 上階からか外部からか、給水管か排水管かをまず切り分けてから調査する
- ① × 誤り。いきなり壊すのではなく、まず切り分けを行う。
- ② ○ 正しい。上階か外部か、給水管か排水管かを切り分け、色水や目視、赤外線調査等で確認するのが基本。
- ③ × 誤り。原因を切り分けずに全交換するのは非効率。
- ④ × 誤り。漏水原因調査には基本的な考え方・手順がある。
- 条文: 本問は法令の条文ではなく、漏水原因調査の実務的な手順を問うものです。
- 引っかけ: 「早く直したい」という気持ちから、原因の切り分けを飛ばさせる型。
- まとめ: 漏水調査は、原因の切り分け(上階か外部か、給水管か排水管か)から始める。
あなたはツバサ。井上さんの新築計画で「6階建てにしたら、床面積に関係なく直通階段は必ず2つ必要ですよね」と聞かれた。正しい答えはどれか。
正解: 2. 誤り。6階以上でも、床面積100平方メートル以下等の要件を満たせば例外がある
- ① × 誤り。6階以上でも例外がある。
- ② ○ 正しい。床面積100平方メートル以下で、有効なバルコニー等と適合する階段があれば、2つ以上でなくてよい例外がある。
- ③ × 誤り。原則は2つ以上が必要で、例外の要件を満たす場合に限り1つで足りる。
- ④ × 誤り。直通階段の数には具体的な規定がある。
- 条文: 建築基準法施行令121条1項6号イ「六階以上の階でその階に居室を有するもの(…その階の居室の床面積の合計が百平方メートルを超えず…直通階段…が設けられているものを除く。)」
- 引っかけ: 「6階以上は例外なく2つ」と、括弧書きの例外を無視させる型。
- まとめ: 6階以上でも、面積等の要件を満たせば直通階段2つ以上の例外がある。
賃貸住宅の管理の実務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 共用部分の清掃に関し、年間の清掃計画と定期点検計画を借主に事前に知らせることは、賃貸住宅管理業者の重要な役割である。
賃貸住宅等の管理と自然災害に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 震災等の不可抗力により賃貸住宅の設備の一部が損傷した場合、貸主はその修繕を拒むことができる。
「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」 (国土交通省住宅局平成 13 年3月 23 日策定)において、新築される共同住宅に防犯上必要とされる事項に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 住戸の玄関扉について、ピッキングが困難な構造を有する錠の設置までは不要とされている。
住宅の居室に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 3. 襖等常に解放できるもので間仕切られた2つの居室は、換気に関し、1室とみなすことはできない。
賃貸住宅の耐震改修方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 木造において、地震力を吸収する制震装置(ダンパー)を取り付けても効果がない。
修繕履歴情報に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 建物の履歴情報の利用によっては、建物の維持保全にかかる費用の無駄を省くことはできない。
建物の維持保全に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
正解: 1. 建築基準法第8条は、 「建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」と規定しているが、これは建物管理者にも課せられた義務である。
屋上と外壁の管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
正解: 1. 陸屋根では、土砂や落ち葉、ゴミ等が排水口をふさいでしまうと、屋上に雨水が溜まり、防水の性能に影響を与え、漏水の原因にもなる。
建物の修繕に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 建物は時間の経過とともに劣化するので、長期修繕計画を策定し、維持管理コストを試算することは有益である一方、その費用は不確定なことから賃貸経営の中に見込むことはできない。
賃貸住宅の管理に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア 賃貸住宅が長期にわたり必要な機能と収益性を保持するためには、建物の劣化状況等の現状を知ることが必要であり、新築時とその後の維持管理の履歴情報の蓄積と利用は、必要なメンテナンスを無駄なく行うことにつながる。イ 天井からの漏水が、建物の劣化に起因せず、上階入居者の使用方法に原因があると判明した場合、上階入居者が付保する賃貸住宅居住者総合保険と、建物所有者が付保する施設所有者賠償保険を適用できる。ウ 貸室の引渡しにあたっては、鍵の引渡しの際に、管理業者と賃借人が立会い等により貸室の客観的な情報を残しておくことで、後日の修繕や原状回復に関するトラブルの防止にもつながる。
正解: 3. 2つ
賃貸住宅管理業者が管理する賃貸住宅が建築基準法第 12 条第1項による調査及び報告を義務付けられている場合に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア 調査及び報告の対象は、建築物たる賃貸住宅の敷地、構造及び建築設備である。イ 調査を行うことができる者は、一級建築士、二級建築士又は建築物調査員資格者証の交付を受けている者である。ウ 報告が義務付けられている者は、原則として所有者であるが、所有者と管理者が異なる場合には管理者である。エ 調査及び報告の周期は、特定行政庁が定めるところによる。
正解: 4. 4つ
建物の構造形式に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 鉄筋コンクリート造は、建設工事現場でコンクリートを打ち込むので、乾燥収縮によるひび割れは発生しにくい。
建築基準についての法令の避難規定に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。ア 共同住宅では、居室の各部分から直通階段までの距離の制限がある。イ 共同住宅の6階以上の階には、居室の床面積にかかわらず直通階段を2つ以上設置する必要がある。ウ 建築物の各室から地上へ通じる避難通路となる廊下や階段(外気に開放された部分は除く。)には、非常用照明の設置義務が課されている。
正解: 1. なし
建築基準法に規定する内装・構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 1. 建築基準法では、内装材料など、内装制限に関する規定があるが、入居者の入替え時に行う原状回復のための内部造作工事は対象とならない。
屋上や外壁からの雨水の浸入に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 出窓からの雨水の浸入は、出窓の屋根と外壁との取り合い箇所やサッシ周りが主な原因となることが多い。
外壁の劣化に伴って現れる現象に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア タイル外壁やモルタル外壁等に多く発生する現象は、外壁を直接目視することによって確認するほか、外壁周辺におけるタイルなどの落下物の有無によって確認できることがある。イ 外壁面の塗膜及びシーリング材の劣化により表面が粉末状になる現象は、手で外壁などの塗装表面を擦ると白く粉が付着することによって確認できる。ウ モルタルやコンクリート中に含まれる石灰分が水に溶けて外壁表面に流れ出し、白く結晶化する現象は、内部に雨水等が浸入することにより発生し、目視によって確認することができる。
正解: 4. 3つ
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 共同住宅である賃貸住宅においても、耐震診断と耐震改修を行うことが義務付けられている。
建築基準法等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 4. 主要構造部には、間柱、小ばり、屋外階段、ひさしも含まれる。
建物各部の漏水や詰まりによる不具合の発生に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア 雨水による漏水の原因として、屋上や屋根の防水部分の劣化や破損によって生じるもの、コンクリート等の構造部材のクラックや破損によって生じるものなどがある。イ 建物内部の漏水は、雨水か入居者の過失又は不注意によるものがほとんどであり、給水管や排水管からの漏水は発生しない。ウ 入居者の不注意等による漏水としては、洗濯水の溢れ、流し台や洗面台の排水ホースの外れ、トイレの詰まりを放置したことによる漏水などがある。エ 雨樋に落ち葉などが蓄積し詰まりが生じると、降雨時にオーバーフローを起こし、軒天や破風部に水が回り、建物全体の劣化を早めることがある。
正解: 3. 3つ
屋根や外壁等の劣化と点検に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 4. ルーフバルコニーでは、防水面の膨れや亀裂、立ち上がりのシーリングの劣化などが発生するので、定期的な点検や補修が必要である。
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 搭状の建物では、制振(制震)構造による風揺れ対策の効果は期待できない。
「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省住宅局平成 18 年4月一部改正)において定められている新築住宅建設に係る設計指針に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 4. 共用メールコーナーの照明設備は、床面において概ね 20 ルクスの平均水平面照度を確保することができるものとする。
賃貸住宅の維持保全に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 経済的な観点からは、事故や故障が起きてから修繕を行う事後保全が望ましい。
地震等の自然災害における建物の調査等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 被災度区分判定は、建築技術者が地方公共団体の依頼により、被災建物の耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補強方法などの復旧の検討を行うものである。
建築基準法等の採光に係る規定(以下、本問において「採光規定」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 2. 採光規定は、事務所や店舗用建物にも適用される。
建物の外壁の定期調査についての建築基準法等の運用に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
正解: 4. 打診以外の外壁の調査方法には、地上に設置した赤外線装置による赤外線調査等があるが、無人航空機による赤外線調査についても、一定の実施要領にのっとれば、テストハンマーによる打診と同等以上の精度を有するものとされている。
建物内の結露に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 壁の内部の空気の温度が、その空気中の水蒸気の量に応じた露点温度を上回った場合に、壁の内部で結露が発生する。
建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. CFT造は、現場での鉄筋工事や型枠工事が不要となり、省力化工法となっているが、強度が低く、柱間隔や階高を大きく確保することが難しい。
建物の防水工法の種類に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア 防水工法の種類は用途に応じて様々であるが、大きくはメンブレン防水とシーリング防水とに区分できる。イ メンブレン防水とは、屋根・屋上・バルコニー等に薄い皮膜を形成して防水する工法の総称である。ウ シーリング防水とは、コンクリートの打ち継ぎ部・目地部・接合部等に専用材料を充填する防水工法の総称である。エ アスファルト防水の工法には、アスファルトを加熱融解して下地に張り付け、3、4層の防水層を形成するものと、合成高分子系ルーフィングシートを用いて防水効果を高め、1、2層の防水層を形成するものがある。
正解: 4. 4つ
建物の構造に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 1. プレハブ工法は、規格化された部材を組み合わせるため、設計の自由度が高い。
「2017 年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・同解説」(一般財団法人日本建築防災協会)に基づく耐震診断に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 3. 第1次診断法では、比較的壁の少ない建物では耐力が過大評価される。
住宅の室内に発生する漏水の原因や調査方法に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
正解: 4. 室内のキッチンの多くは防水されているので、流し台の排水ホースが外れたとしても、下階へ水漏れを起こすことはほぼない。
建築基準法の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正解: 2. 特殊建築物には、学校、体育館、病院などがあるが、共同住宅は含まれていない。